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リレーエッセイ Vol.153 株式会社Famarry 代表取締役/ 藤井 悠夏さん

「自分に与えられたものを、最大限に活かす」。
こう考えるようになった根底には、シリアで生まれ、多感な時期をドバイで過ごした実体験があります。中学時代、父の仕事の関係でドバイに住んでいたのですが、想像を絶するような富裕層がとても多い。一方、労働するのは出稼ぎに来ている多数のインド人で、生まれて以来十数年ぶりにシリアを訪ねた際にも人々の貧しさを目の当たりにしました。こうした生活水準の違いを知るにつれ、「この差は何だろう?」と考えさせられました。同時に、日本人の自分がいかに恵まれているかを痛感し、この恵まれた環境を活かして“自分に何ができるのか”を考えるようになりました。

その後、大学で「ビジネスで社会を変えていこう」という起業家の話を聞いたことから起業への想いが芽生え、卒業後はビジネスの基盤を培うためリクルートに入社。ゼクシィ営業部で3年半勤めた後に、アジア圏の海外でビジネスをはじめるべく、まずはベトナムへ。ここでは、縁あってブライダルメディアの立ち上げに携り、その約2年後にブライダル系の事業の立ち上げに誘われたので、今度はシンガポールへ移住。ここで、フォトウェディングの日本での撮影コーディネートを手がけたことが、現在のビジネスにつながっています。1年半を経過した頃に、そろそろ自分自身で起業しようと考え、グローバルに展開できる「写真」を軸にした事業計画を策定。マーケット規模と営業のしやすさを考慮した結果、帰国して2014年10月にFamarryをスタートしました。

現在は、フォトグラファーデータベース&予約サービス『AMI(アミ)』、フォトウェディングサービス『Famarry(ファマリー)』、家族向け出張撮影サービス『emily(エミリィ)』の3本柱で事業展開しています。『emily』を除くと、月間100~200の予約があり、2-3割が海外からです。「迷っていたけど撮って良かった。一生の思い出になった」という利用者からの声も多く、“撮影という体験”を提供するビジネスとして、そんな声がとても励みになります。また、当社では、「人が幸せになる生態系を創る」をビジョンにしているので、どの国の人であれ、腕さえあれば価値を評価され、人生の選択肢が広がっていくようなサービスを提供したいと考えています。そのためにも、フォトグラファーと良質な仕事とのマッチングに、今後より一層の力を注いでいきたいです。

「人生は、プラスマイナスゼロ」。私は、この考え方を仕事を進めるうえでも大切にしていて、人に喜んでもらうサービスを作るのは嬉しいことですが、実現させる過程には苦しいことも多い。相殺してゼロなら十分で、平坦な道より、マイナスとプラスの振り幅の大きい人生、苦労が大きいかわりに感動も大きい・・・、そんな道を歩いていきたいです。
私にとって働くことは、究極の自己満足。自分の生まれてきた意味を模索しながら、自分に与えられたものを最大限に活かす道を探ること。その結果として、周りも自分も幸せになれるような基盤づくりを目指し、日々邁進しています。

仕事にまつわる10問アンケート

  1. 現在の仕事に対する満足度は?

    10%程度。全然、満足していないし、まだまだこれから。

  2. 一生困らないほどのお金が手に入ったら、仕事以外にやりたいことは?

    いろいろな場所や国に行ってみたい。
    あとは、仕事になってしまうかもですが、何かを支援することに投資したいです。

  3. 仕事で、“鳥肌が立つほど感動した”ことがありますか? それはどんなときですか?

    写真家の方やユーザーさんから、熱いお礼の言葉をもらったとき。

  4. 仕事より大切なものは?

    自分なりの哲学。

  5. 子供の頃になりたかった職業は?

    幼稚園のときはサッカー選手。小学校のときは化石発掘員。

  6. あなたの子供に、仕事のためにどのようなことを身につけさせたいですか?
    (※ 子供をお持ちでない方は、いると仮定してお答え願います)

    考える力。それと一緒に、いろいろな価値観に触れる機会を作ってあげたい。

  7. あなたの仕事にとって、パソコンはどんな役割を果たしていますか?

    やりたいことを実現するために、必要不可欠なツール。

  8. 仕事で成功するために、もっとも大切なことは?

    想像力。相手の立場に立って考えられることが大切だと思うので。

  9. 今、1時間だけ自由な時間があったら、何をしたいですか?

    数日間の自由なら海外旅行ですが、1時間なら読書。

  10. 最近読んだ本で、仕事に役立ったのは?

    『エコノミックス ――マンガで読む経済の歴史』[マイケル・グッドウィン著/ みすず書房]

就活中の学生に向けて

  1. 新入社員に求める最大の「即戦力」とは?

    自分で考えて動ける力、成長意欲、素直さ。

  2. いま、学生に戻れるならどんな経験をしておきたいですか?

    タイでボランティア活動をしたり、バックパッカーをしたりなど、やりたいと思ったことは大学時代にほぼ経験したので、やり残したことはないです。ただ、高校時代は普通に過ごしてしまったので、その時期からもっと意欲的に行動しておけばよかったと思いますし、社会人になって学びたいことが増えたので、戻れるとしたら興味がわいた分野の勉強をしたい。

  3. 起業するときに一番大切なのは?

    リスクをモチベーションに変えること。
    人間ができて、AIが唯一できないのがこれだと何かで読んだことがあります。

  4. 第一志望の企業に不採用になった学生に、一言声をかけるとしたら?

    「まったく問題ないよ」。
    ピンチはチャンスと言いますが、大きな変化が生じたときこそ、それを自分のためのチャンスの機会と捉えるとよいと思います。

  5. パソコンを使えない学生についてどう思いますか?

    自分の選択肢(ドキドキ・ワクワクするコト)を減らしていると思うので、もったいない気がします。

【2017年8月インタビュー】

株式会社Famarry 代表取締役
藤井 悠夏(ふじい・ゆか)

【Profile】

1983年シリア生まれ東京育ち。中学時代はドバイ在住。大学在学中にベンチャー企業でインターン後、フリーペーパーの創刊や300人規模の女子大生団体を創設。
2006年、株式会社リクルートに入社。ゼクシィ営業部で2007年に年間MVPを受賞し、2010年に退職。その後ベトナムに渡り、現地法人にて新規事業(ベトナム人向けのブライダルメディアの立ち上げ)の事業責任者として従事。 事業譲渡後、日系ブライダル企業のセットアップ支援のため、2013年にシンガポールに移住。ブライダル関連のコンサルティングや、日本でウェディングフォトの撮影を希望するシンガポール人に、日本の提携企業を紹介するサービスを行う。
2014年10月に日本帰国、Famarry(ファマリー)を創業。

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