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リレーエッセイ Vol.25 西野伸一郎さん

僕の大好きな言葉の一つに、「未来を予測する最善の方法は、自らそれを創りだすことである」(byアラン・ケイ)というのがあります。
“そもそも、「自分で創りだす」って言っても、非現実的じゃないの?”って皆さん考えるかも知れないけど、自分の仕事、働く内容という意味では可能なことだし、自分も、結果的には実践してきたと思っています。

僕は、20年前にNTTに入社して、NetAgeというインターネット事業のインキュベーション会社の設立に参加。そして、その後Amazonを日本に持ってきて、現在は、『/~\Fujisan.co.jp』という雑誌のイーコマースのベンチャー会社を経営しています。

その時々での僕の方針は、「迷ったらやる」、そして「自分の可能性をより広げる選択肢を選ぶ」という二つでした。迷っていてもはじまらないし、自分で飛び込んでみて、そこで何かスタートしないと、結局は何もはじまらない。
もちろん、やってみたところで駄目だった、ということもあるかもしれないけど、“そこからまた、いろいろと道は開けるものだ”というのが、僕の実感です。
ちなみに、「やる」「やらない」ではなく、「迷い続けていること」も、決断しないという選択肢の一つになります。

また、若くして本当にやりたいことが見つかっている人なんて、本当に少数だと思います。
そこで、特に20代のうちは、できるだけ自分の将来の選択肢を広げていけるような選択をするべきだと思います。僕がNTTに入社した頃は、「日本の大手企業には、新卒のときしか入れない」と言われていた時代でした。
NetAgeという会社に携わることで、ネットビジネス全般のキャリアが選択肢になったし、Amazonを日本で成功させることで、外資系日本人社長コースという選択肢もできたと思います。
でも、30代中盤を迎えて、いろいろ作ってきた選択肢のなかから、“本当に自分がやりたい”と思える選択肢へと、自ら狭めていくようになりました。
その選択が今の『Fujisan』です。

なので、現在自分が選ぼうとしている選択肢によって、自分の未来予想図がどんなふうに変化するのか、皆さんもぜひ考えてみてはいかが―?

仕事にまつわる10問アンケート

  1. 今の仕事が好きですか?

    もちろん、大好きです。

  2. 一生困らないほどのお金が手に入ったら、仕事以外にやりたいことは?

    仕事の定義にもよりますね。この世界には必要なこと、世のため人のためになることなのに、その行為自体がお金にならない類のことがあって、それは(お金を稼げないから)仕事じゃないと言うなら、そういうことに注力したいかも知れません。

  3. 仕事で、"鳥肌が立つほど感動した"ことがありますか?
    それはどんなときですか?

    何かがクリックした瞬間。アイデアが皆でできあがった瞬間。それが皆で協力して達成できた瞬間。そしてそれがとんでもなく大きなトレンドとなった瞬間。

  4. 仕事より大切なものは?

    趣味、生きるうえでの哲学、健康、家族etc... 同様に大切なのでは?

  5. 子供の頃になりたかった職業は?

    Singer Song Writer

  6. あなたの子供に、仕事のためにどのようなことを身につけさせたいですか?
    (※子供をお持ちでない方は、いると仮定してお答え願います)

    幼少期にしか身につかないであろう仕事のためのインフラになるようなこと。
    「思いやりの心」であったり、「語学力」であったり・・・。

  7. あなたの仕事にとってコンピュータとは?

    読み、書き、そろばん。。。

  8. 仕事で成功するために、もっとも大切なことは?

    志、意思、運、常に試(Try)し続けること。

  9. いま、1時間だけ自由な時間があったら、何をしたいですか?

    今回依頼を受けた、「仕事・働くこと」についてを書いてしまいたい。
     (こちらのアンケートを先に回答しています。。。(^^;)

  10. 最近読んだ本で、仕事に役立ったのは?

    『マイ・ゴール』
    [リチャード・H.モリタ著/イーハトーヴフロンティア社]

株式会社富士山マガジンサービス
代表取締役社長 西野伸一郎(にしの・しんいちろう)

【Profile】

1964年東京生まれ。
88年、NTT入社。93年、ニューヨーク大学にMBA留学。
その後シリコンバレーのベンチャー企業への投資やポータルサイト「goo」の立ち上げなどに携わり、98年にはネットエイジ設立に参画、取締役に就任。
99年、NTTを退職し、Amazon.co.jp設立準備のためにアマゾン本社に入社。日本創業者として事業を成功に導く。
2002年、日本初の雑誌定期購読エージェンシー「富士山マガジンサービス」設立、代表取締役社長就任。

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