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リレーエッセイ Vol.9 渋谷和宏さん

倦まず弛まず、挫けずに働き続けるためには、「『言葉』が必要だ」と、僕はいつの頃からか思うようになりました。ときに、自らを慰め、激励する言葉が必要だと。

「働き続ける」って、やはりしんどいですよね。 どんなにやりがいのある仕事に就いていても、いつも順風満帆とは限りません。それどころか、しばしば壁にぶつかったりミスを犯したり、嫌な目に遭ったりします。 そんなとき、皆さんはどうされますか。 「ふて寝する?」「酒を飲む?」、なるほど。 僕は、自ら考えたポジティブに働きつづけるための、プラクティカルな言葉を唱えることにしています。

◆『仕事は、傷ついた者勝ち。明日の糧になるから。』
――落ち込んだりしたときなど、“過去を振り返ると、キツイ時期のほうが成長していた”と、自分に言い聞かせています。

◆『生きること』=『働くこと』+『愛すること』。
――“愛とは闘いである。”とは、インドのネール元首相の言葉だそうですが、働くことも自分との闘いだと思えば、しんどいのも当たり前だと開き直れます。

どちらもちょっとキザですね。
でも、自らを慰め・激励するには、顔を赤らめるくらいの言葉が必要です。ヒロイックになったほうが、力が出ますから。
皆さんにも、ぜひそんなプラクティカルな「言葉」を考えてみることを、お薦めしたいと思います。

仕事にまつわる10問アンケート

  1. 今の仕事が好きですか?

    本業の編集長としての仕事も、副業の作家としての仕事も、“好き”を通り越して愛しています。

  2. 一生困らないほどのお金が手に入ったら、仕事以外にやりたいことは?

    ありません。今の仕事を続けると思います。

  3. 仕事で、"鳥肌が立つほど感動した"ことがありますか?
    それはどんなときですか?

    長編小説を上梓し作家としてデビューしたとき、 アソシエ創刊号が刷り上がったとき、それが売れたとき……沢山ありすぎて…。

  4. 仕事より大切なものは?

    命でしょうか…。

  5. 子供の頃になりたかった職業は?

    昆虫学者、作家、画家。

  6. あなたの子供に、仕事のためにどのようなことを身につけさせたいですか?
    (※子供をお持ちでない方は、いると仮定してお答え願います)

    人の考えを理解し、自らの考えを的確に表現できるコミュニケーション能力。

  7. あなたの仕事にとってコンピュータとは?

    仕事の全領域にわたる大切なパートナーですね

  8. 今、「ワード」と「エクセル」がこの世から消えたら?

    困ります。必死でそれに代わるソフトを探します。

  9. 仕事で成功するために、もっとも大切なことは?

    誠実さ。集中力。持続力。

  10. 最近読んだ本で、仕事に役立ったのは?

    『文明崩壊 -滅亡と存続の命運を分けるもの- (上、下)』
    [ジャレド・ダイアモンド 著・楡井 浩一 訳/草思社]

『日経 ビジネスアソシエ』
編集長 渋谷和宏(しぶや・かずひろ)
【Profile】

1959年12月、横浜生まれ。1984年4月、日経BP社入社。
『日経ビジネス』編集、出版局編集などを経て、1998年3月に『日経ビジネス』副編集長。2002年4月に『日経ビジネスアソシエ』を創刊。2003年6月、同誌を月刊から月2回刊へ。また、渋沢和樹のペンネームで、1997年、長編ミステリー『銹色(さびいろ)の警鐘』[中央公論新社]でデビュー。ほかに、長編ミステリー『バーチャル・ドリーム』[中央公論新社]、『罪人(とがびと)の愛』[幻冬舎]などがある。

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