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リレーエッセイ Vol.38 高木鈴子さん

24歳のとき、ヴァージン アトランティック航空という英国の航空会社に入社しました。当時は、まだ2本しか定期便がなく、3本目の日本線をようやく就航した後発の航空会社でした。ヴァージンの創業者は、現会長の英国人ビジネスマン、リチャード・ブランソンです。航空事業は国家事業レベルだった時代。レコード会社を経営する34歳の航空ビジネス素人の若者が、個人ではじめる事業としては、とても正気とは思えない計画でした。しかし、ヴァージンはその後、それまでの航空サービスの常識を覆すことを次々と実現し、お客様に支持され、今や20路線以上の国際線を運行する立派な航空会社となりました。

私は、ここで11年間勤務しましたが、とても幸せな時間でした。後発の素人集団であっても、会社に関わる一人ひとりが、試行錯誤しながら、自分で考えて仕事をすることで、ヴァージン・ブランドを作ることができたのです。私の仕事は、組織のなかのほんの一部に過ぎませんでしたが、それでも誇りを持って仕事ができたのは、そんな環境のなかで、日々一緒に仕事をする仲間から常に刺激を受けていたからだと思います。

そんな、お客様のためになる、支持される新しいサービスを作りたくて、会社を興しました。現在、ダイエットのサポートのためのウェブサービスを展開しています。弊社では、オンライン上の自己管理ツールの提供に加え、ダイエットをナビゲートする栄養学の専門家をオンライン上でマッチングするサービスを提供しています。ダイエットは、専門家がついて計画的に行うと、自分だけでダイエットする場合と比べて成功率が格段に違い、また、その後のコントロールの仕方も身につくので、リバウンドしにくくなります。ダイエットをすると、健康になれるだけでなく、何よりも気持ちが変わり、活力が沸いてきます。このビジネスを通じて、本当の意味での「豊かなライフスタイル」を身につけるためのお手伝いができればと思っています。

私にとって、仕事をすること・働くこととは、自分の想いを実現することであり、不可能なことを可能にできること。身体のなかから、何か気持ちの良いものが湧き上がるような感覚を味わえる唯一のものです。

仕事にまつわる10問アンケート

  1. 今の仕事が好きですか?

    大好きです。「使ってよかった」と言っていただけるサービスを提供できたら最高です。

  2. 一生困らないほどのお金が手に入ったら、仕事以外にやりたいことは?

    世の中にあったらいいな、と思うような素晴らしい事業アイデアを持っている人を応援したいです。

  3. 仕事で、"鳥肌が立つほど感動した"ことがありますか?
    それはどんなときですか?

    できないかも、と思っていたことができたとき。そして、それが人に影響を与えたとき。

  4. 仕事より大切なものは?

    健康、大切な人たち。

  5. 子供の頃になりたかった職業は?

    学校の先生、ピアニスト。

  6. あなたの子供に、仕事のためにどのようなことを身につけさせたいですか?
    (※子供をお持ちでない方は、いると仮定してお答え願います)

    考える力、思いやる気持ち、情熱。

  7. あなたの仕事にとってコンピュータとは?

    欠かせないもの。

  8. 仕事で成功するために、もっとも大切なことは?

    誠実であること、仕事を楽しむこと。

  9. いま、1時間だけ自由な時間があったら、何をしたいですか?

    マッサージしてリラックスしたい。

  10. 最近読んだ本で、仕事に役立ったのは?

    仕事に役に立ったというか、著者の先見性に「すごいなぁ」と思いながら読みました。

    『企業とは何か』
    [P.F.ドラッカー 著/ダイヤモンド社]

株式会社アグライア
CEO 高木鈴子(たかき・れいこ)

【Profile】

成城短期大学卒業。全日空ワールド株式会社(現 ANAセールス株式会社)を経て、1989年にヴァージン アトランティック航空日本支社入社、マーケティング部長として、マーケティング全般に携わる。その後、インターネット上でポイント・マーケティング・サービスを提供するジー・プラン株式会社にて、マーケティング部長として勤務。
2003年より、サニーヘルス株式会社にて、広報部門、インターネット開発部門の責任者として勤務。ダイエットビジネスにおける顧客ニーズ調査、「マイクロダイエット」を中心とした健康食品・美容プロダクトの広報宣伝および販売促進活動、ECサイト開発・運営、インターネット・サービスの開発を担当。
2006 年 7月より現職。

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