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リレーエッセイ Vol.125 株式会社レレレ 代表取締役 山本 大策さん

子供の頃から、人のやらないことや大勢の人の逆をいくことを良しとしてきました。例えば、運動会では多くの子が目立つ種目に出たがりましたが、自分はあまり人気のない種目を選びました。少数派のフィールドのほうが1位をとれる確率が上がりますし、やってみたら自分の意外な才能が開花する場合もあるからです。目立つことが好きでしたが、高校に入って文化祭実行委員長として裏方の経験をして、“人が集まる場作り”の面白さに魅せられました。そのときの経験が、現在の発想の源になっています。そして、大学の就活時にはマスコミ系を目指すもうまくいかず、そこで、手に職がつくからやってみようとIT系に進んだことで、ITのフィールドで面白いことをやるための素養を身につけました。

一度はサラリーマンとして働きましたが、面白くて新しいモノを自分で創りたくて、働きながらいくつかのアプリなどをリリースしました。そんななか、自分自身が、「いろいろな業種の人と会って話してみたい」と思って作ったのが『CoffeeMeeting』(※1)です。これは、FacebookやTwitterで情報が一気に広がる時代に、人と人が健全に知りあえる一期一会の場作りができたらと思ってはじめたのですが、予想を上回る反響があり、結果これを元に起業しました。
そして、2014年7月からは、『CoffeeMeeting』をベースに、自分の空いた時間をチケットとして売り出すサービス『TimeTicket』(※2)を開始。これは、自分の空き時間を使って、自分の専門スキルなどを必要とする人に提供し、かつ寄付もするという社会的意義の強いサービスで、『CoffeeMeeting』同様、スタート当初からTwitterなどで瞬く間に評判が拡散されていきました。しかし、こういった爆発的な広まり方をしたサービスは、その後どう展開してユーザー離れを防いでいくのかが最大の課題です。新しくて面白い仕掛けを次々に繰り出していくよう、日々、創意工夫を重ねています。

起業してからは、自分では“働いている”、という実感があまりなく、面白いことをひらめいたからやりたくてやっている、という意識が強いです。以前、会社勤めしていた時は、どこかに“やらされている感”がありましたし、その仕事は自分の代わりがいるものでした。でも、今は自分がやらなかったらそれで終わりですし、それがやりがいにもつながっています。

今後どういうふうに生きていくかわかりませんが、この先もずっとひらめいては何かを作っていると思いますし、80歳になっても人と違うことを考えて、実際にやってみて、失敗しているような自分でありたいです。“楽しく面白いこと”を、失敗を恐れずに追及し続けていくのが自分の働き方であり、生き方です。

※1 『CoffeeMeeting』 :コーヒー1杯を飲む時間を一緒に過ごしたい人と出会えるサービス。

※2 『TimeTicket』 :自分の空いた時間を人のために提供するサービス。

仕事にまつわる10問アンケート

  1. 今の仕事が好きですか?

    すごく好きです。

  2. 一生困らないほどのお金が手に入ったら、仕事以外にやりたいことは?

    映画を作ってみたいです。ドキュメンタリーやサスペンスの分野に興味があります。

  3. 仕事で、“鳥肌が立つほど感動した”ことがありますか?

    FacebookやTwitterで、自分のサービスがわぁっーと広がっていくのが、リアルタイムで見えるのは、やっぱり気持ちがいいですね。ほかのメディアにはない面白味がありますし、自分のやったことが間違っていなかったと実感できる瞬間です。

  4. 仕事より大切なものは?

    家族、人間関係。

  5. 子供の頃になりたかった職業は?

    プロレスラーか陸上選手。中学に入り、上には上の人がいることを知り、体力系ではかなわないと思い断念しましたが・・・。

  6. あなたの子供に仕事のためにどのようなことを身につけさせたいですか?
    (※子供をお持ちでない方は、いると仮定してお答え願います)

    自分で文章や絵を書いて、それを多くの人に見てもらう機会をつくるなど、自分の本気の 力がどう評価されるのかを試し、自分の市場価値を知る感覚を身につけてほしい。

  7. あなたの仕事にとってコンピュータとは?

    すべてを生み出す道具。

  8. 仕事で成功するために、もっとも大切なことは?

    「成功した」と思うまでやり続けること。

  9. 今、1時間だけ自由な時間があったら、何をしたいですか?

    映画を見たり、本屋に行って気になるものを探したいです。

  10. 最近読んだ本で、仕事に役立ったのは?

    『「物語」のつくり方入門 7つのレッスン』 [円山夢久著 / 雷鳥社]
    物語のストーリー作りについて基礎的な手順をまとめた本ですが、ビジネスでもいろいろな場面に応用できる要素があると思います。

【2015年4月インタビュー】

株式会社レレレ 代表取締役
山本 大策(やまもと・だいさく)

【Profile】

1978年広島生まれ。2000年に大学卒業。同年に入社した株式会社富士総合研究所(現みずほ情報総研株式会社)では、銀行ディーリング部門向けWebアプリケーション開発を担当。その後、フィードパス株式会社にてイントラ製品開発、株式会社リクルートメディアコミュニケーションズで開発コンテスト「Mashup Awards 7」の事務局長を担当。
2012年2月、コーヒー1杯を飲む時間を一緒に過ごしたい人と出会えるサービス「CoffeeMeeting」をリリースし、2012年5月に株式会社レレレを設立。2014年7月には「Time Ticket」をリリース。

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