私にとって仕事は、「自己実現の場であり、自己実現の手段」です。つまり、最近はworkとlifeを分けて捉える考え方もありますが、私自身は密接不可分なものと考えています。
そんな「自己実現」をより確かなものにするために、私は、6つのことを大切にしながら仕事に取り組んでいます。
①キャリアゴールをイメージし続ける
まず、キャリアを通じて何を成し遂げたいかを考え続けるようにしています。仕事が忙しいと、それを言い訳に、キャリアゴールから遠ざかることを正当化しがちです。そうならないために、私は常に、5~10年先の自分をイメージして、方向性を見失わないようにしています。
② 自ら環境をつくる
次に、そのキャリアゴールに近づくために、自ら周囲の環境を変える努力をしています。会社は、意外と、自ら動いたり、働きかけたりすることで、自分が望む環境が作れるものなので、周囲の環境を所与と捉えるのではなく、変えられるものだと思って仕事をしています。
③ 前向きに取り組む
仕事をしていると、いろいろな話に触れる機会がありますが、常に前向きに取り組むように心がけています。そうすることで、こういうことができるかもしれない、あれと組み合わせられるかもしれないと、思考が柔軟になり、予想外の結果に繋がることがあるものです。
④ スピードは価値であると認識する
私は、「3日後の100点より、今日の10点のほうが、価値がある」という考えのもと仕事をしています。もちろん速かろう、悪かろうでは駄目ですが、迅速に動くことによって、方向性の修正も容易になり、成功の確度が高まると思っています。
⑤ 自分の強みで勝負をする
私は、仕事で成果を出すためには、「自分の強み」を意識した戦い方が重要だと思っています。優秀な人はついつい自分は万能だと思いがちですが、そんな人はほんの一握りなので、私は、自分が得意な分野で勝負する、つまり「自分の土俵」で勝負するようにしています。
⑥ 間合いを大切にする
仕事は、自分だけでは成し遂げられません。必ず、株主、上司、同僚、部下、取引先など、さまざまなステイクホルダーからのサポートが不可欠です。私は、それらのサポートを適切なタイミングで得られるように、“間合い(双方が求めるタイミングが合うこと)”を大事にしています。
以上の6点を意識し続けて仕事をしてきたからこそ、今、フィフティ・プラス・ベンチャーズという会社を経営できているのだと思っています。ただ、まだまだこれからが大事ですので、引き続き、この「6か条」に沿って、時にはそれを発展させながら、自分が目指すゴールを実現できるように頑張りたいです。
これまでのキャリアのなかで、今が一番楽しい仕事をしていると思っています。
ミュージカル劇団のスポンサーをしながら、地中海に面する小さなホテルの経営をしたいです。
自分が作り上げたサービスに対して期待通りの反応が得られ、お客様が喜んでいる姿を見たときです。
家族、友人などかけがえのない人は、仕事に勝ると思っています。
宇宙飛行士、大工、社長、政治家、国際機関の職員などいろいろな職業に就きたいと思っていました。
自分自身の生存能力を高められるような、武器となる知識・スキルを身につけて欲しいです。
お客様、取引先、同僚との距離、そして成果までの距離を縮めてくれる便利な道具です。
前向きにものごとを捉えて、成功するまで迅速にやり続けることだと信じています。
足のマッサージに行きたいです(笑)
『HARD THINGS』[ベン・ホロウィッツ著/日経BP社 ]
困難な局面がスピード感たっぷりに描かれており、共感するところもあり、今後の経営の参考にもなりました。
1975年生まれ。早稲田大学卒業後、日本輸出入銀行(現国際協力銀行)に入行。銀行員時代に、シラキュース大学マックスウェル公共経営大学院でMPAを取得。その後、マーサー、ブーズといったコンサルティングファームを経て、ワタミの介護株式会社(現SOMPOケアネクスト)でCFOや経営企画担当執行役員を務める。2012年、いきいき株式会社入社。事業開発室長を経て、2014年12月にスピンオフをして、フィフティ・プラス・ベンチャーズを創業。