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リレーエッセイ Vol.161 一般社団法人at Will Work 代表理事 / 藤本 あゆみさん

「ドキュメンタリー映像を撮ること」を仕事にしたいと思っていた私が、新卒で人材サービスの会社を選んだのは父の影響がありました。父は人材紹介の事業をしていて、その仕事は、「さまざまな背景をもつ人の人生に寄り添うことが大切」だという話を聞き、自分のやりたいことに近いと感じました。そこで、人材サービスに絞って就活し、新卒でキャリアデザインセンターに入社。ですが、配属されたのは媒体営業で、出端を挫かれたような社会人生活のスタートでした。

まったく興味のなかった求人媒体の広告営業の仕事でしたが、やってみたらとても面白く4年ほど勤めました。社内結婚を機に退職して、営業職での仕事を探していた際にGoogleでの営業募集を知り、どんな仕事か興味をひかれて応募したところ、縁あって入社。あっという間に9年が過ぎました。入社した2007年に100人ほどだった社員が、1,500人くらいまで増えていく過程に身を置けたのは貴重な経験でした。最後の1年は、『Women Will』プロジェクト※に携わったのですが、次第に女性だけの問題でもないということがわかってきましたし、プロジェクトの枠を超えて、より幅広く働き方の変化を創りだしたいと考えるように。そこで、何のしがらみもないかたちで、男女区別なく「働き方改革」を支援できる社団法人を作ることを思いつきました。1人では荷が重かったのですが、賛同してくれる4人の方々が、「一緒にやろう」と言ってくれたので、2016年5月に一般社団法人at Will Workを立ち上げました。

at Will Workは、カンファレンス、アワード、共同イベントを軸に“5年間限定”で活動しています。なかでもカンファレンスについては、ただ聴講するだけでなく、その場で何か新しいことを生みだせる熱量をもった、海外のような質の高いものを日本に浸透させたいと思っています。さまざまな方々に登壇いただき、多くの企業・団体が事例共有できるプラットフォームとして貢献していくことを目標にしています。そして、5年後の法人を解散する時が、改革が達成して結果が残せた時であるように、精力的に活動していくつもりです。

また、このat Will Workの活動と並行して、2018年3月までは株式会社お金のデザインで、正社員としてマーケティングを担当。2つの仕事に同時に携わったからこそ、成果の出し方や自身の働き方について深く考えるきっかけにもなり、得るものも多かったです。今後は、Plug and Playの日本支社に参加し、ビジネスの立ち上げに関わっていきます。

私にとって、働くことは生きること。人生から切り離せないものだからこそ、楽しく働いていきたい。5年、10年先のことや目標を決めた途端に、何だか自分の可能性を狭めてしまうようで、未来はまっさらのままがいい。常に変化していきたいし、新しいことを生みだせる場に身を置いていたいし、仕事を通じて新しいことに取り組んでいきたい。そんな楽しい人生のためにも、“タフでしなやかに生きる“をモットーに、柔軟にチャレンジを続けたいと思っています。

※ 『Women Will』プロジェクト:結婚・出産などで6割の女性が職場に復帰しないという問題をITの力で解決して、女性の復職支援をするというプロジェクト。2014年にGoogleが開始したアジア太平洋地域全体の取り組み

仕事にまつわる10問アンケート

  1. 現在の仕事に対する満足度は?

    2つ仕事している、という意味での満足度は100%です。2つやっているからこその発見や広がりは、このスタイルでなければ得られなかったと思います。

  2. 一生困らないほどのお金が手に入ったら、仕事以外にやりたいことは?

    世界中のあちこちを見て回りたいです。ただ、仕事は続けると思いますが。

  3. 仕事で、“鳥肌が立つほど感動した”ことがありますか? それはどんなときですか?

    前職(お金のデザイン)のケースで言うと、競合他社が一丸となって共同イベントを開催したとき。 本来は、競合他社が一緒にイベントをやることはないのですが、自分が発起人となって同業13社を集め、テレビに取りあげられるほど大盛況でした。前例のないことながら、頑張ってやった甲斐があり、とても感動しました。

  4. 仕事より大切なものは?

    健康。

  5. 子供の頃になりたかった職業は?

    高校の頃から興味があったのはドキュメンタリー映像を制作する仕事。実際に、映像の実学がある大学に進み、学生時代は映像制作会社でアルバイトもしました。

  6. あなたの子供に、仕事のためにどのようなことを身につけさせたいですか?
    (※ 子供をお持ちでない方は、いると仮定してお答え願います)

    年齢を問わず、たくさんの人に出会う機会を作ってあげたいです。
    選択肢というのは、自分の経験からしか選べませんが、自分1人ができる経験は限られています。だから、より多くの人のいろいろな経験談を聞いて吸収すれば、自身の選択肢を増やすことにつながるので。

  7. あなたの仕事にとって、パソコンはどんな役割を果たしていますか?

    仕事のパートナー。
    何かを生みだす、じっくり考える、などはスマホではなく、パソコンがないと無理。

  8. 仕事で成功するために、もっとも大切なことは?

    チームワーク。「チームでやったほうが、大きな成果を出せる」と信じているので。

  9. 今、1時間だけ自由な時間があったら、何をしたいですか?

    何もしない。
    とにかく、意識しないと毎日が情報過多になりがちなので、スマホのWi-Fiもオフにして、何もしない時間を過ごす。本すら読まない。そうすることで、ホワイトスペース(余白)が自分のなかにできるので、何か新しいことを生みだすきっかけになったりします。

  10. 最近読んだ本で、仕事に役立ったのは?

    『ダンナ様はFBI』[田中 ミエ / 幻冬舎]
    「普段、自分が読まなさそうなライトな本を読もう」と思って読んでみたら、かなり役に立って、仕事に対するプライドについて考えさせられる良書でした。

就活中の学生に向けて

  1. 自分が社会人になったとき、身につけておいて良かったことは?

    人の話を聞く力。質問力。
    私はずっと営業をやってきましたが、営業はほとんど聞き役。優秀な営業の人を見ていると、8割は相手の話を聞いている。きちんと聞くことで、こちらが何を話せばよいかを見極めて適切な質問もできるようになるので、どのような仕事にも必要な力だと思います。

  2. 不安や困難に直面したときの対処法は?

    人とのやりとりのケースで言うと、「相手は他人である」と思うこと。
    自分のことは自分にしかわからないし、相手のことは相手にしかわからない。自分と違ったら、「そういう考えをする人がいるんだな」と捉えればよいし、衝突したら、「こう言われると傷つくんだな」と受け流すことが大切です。

  3. 「仕事を楽しむ秘訣」があれば、教えてください

    自分のタイプを知ること。
    どんなことが自分にとって楽しいのかを知って、ひとつのことにじっくり取り組むのか、新しいことをどんどんやっていくのかを見定めて実践すれば楽しめると思います。

  4. 第一志望の企業に不採用になった学生に、一言声をかけるとしたら?

    「良かったね。新しいチャンスができたよ」

  5. パソコンを使えない学生について、社会人の先輩としてどう思いますか?

    パソコンを使う機会がなかっただけだと思うので、まずは、パソコンに触ってみてほしいですね。
    Googleにいるときに尊敬する上司に言われたのが、「得意かどうかは、反対のことをやってみて初めて言える」ということ。『スマホのほうが得意』と言う前に、パソコンも試して、得意なほうを仕事に活かせば良いと思います。

【2018年4月インタビュー】

一般社団法人at Will Work / 代表理事
Plug and Play Japan / ディレクター
藤本 あゆみ(ふじもと あゆみ)

【Profile】

1979年東京生まれ。東京経済大学(コミュニケーション学部)卒業後、2002年に(株)キャリアデザインセンターに入社。求人広告の営業職を担当し、求人媒体(求人誌・転職サイト)を用いての企業の採用活動支援に携わる。入社3年目に、当時最年少かつ唯一の営業・女性マネジャーに就任。

2007年4月、結婚を機に退職しグーグル(株)に転職。代理店渉外職などのデジタルマーケティング導入支援を経て、業種別の広告営業チームの立ち上げに参画。アカウントエグゼクティブを務め、同社初の営業部女性マネジャー、人材業界担当統括部長を歴任。2014年より、女性活躍プロジェクト『Women Will』のパートナー統括業務に従事。2015年12月にグーグルを退職。その後、一般社団法人at Will Workを立ち上げ、代表理事としてカンファレンスやイベントの開催に向けて活動を展開。並行して、(株)お金のデザインで正社員としてマーケティング・PRも担当。2018年3月に(株)お金のデザインを退職後、Plug and Play Japanに転職。

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